小さな鏡餅を机にそなえました。実家の古い臼でついたおもちです。
玄関にそなえるか悩んだんだけど、私がいちばん大事な場所は机だなって思って、今年は机にしてみました。
お餅にみかんだけじゃなく、昆布と煮干しを添えるのは実家のやり方。ほんとは皿に半紙を敷いて、あと松もいるんだけど、省略した。許して。あ、南天も飾るんだっけかな。忘れちまったな。
実家ではこの餅を、全部の部屋と蔵や小屋にそなえるので、すごい数になる。
こどもの頃、餅をそなえるのは祖父の仕事だった。私は必ず祖父を手伝ってた。おそなえ餅をセットするのがおもしろくて。あと大切な仕事だから、なんだか誇らしい気持ちだった。
ピンと張りつめた冷たい空気の中、深い深い雪を踏みしめて、祖父と蔵に餅を供えにいく。「ああ、もうすぐお正月なんだ」って、ワクワクする瞬間だった。