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お問い合わせは Lapinまで。 発行/管理:Miette 著者 三橋和賀子 無断転載、複製は禁止します。 The ban on unapproved reproduction |
★『鬼太郎が見た玉砕〜水木しげるの戦争〜』
http://www.nhk.or.jp/nagoya/kitaro/ うわあ。むちゃ傑作!水木しげるさんが自分の戦争体験を基にした戦記漫画『総員玉砕せよ!』を描く過程と、その漫画自体をドラマ化。まずね、香川照之が、すごかった。昭和46年の漫画家の水木さんと、昭和18年に戦地にいた水木さんがモデルの漫画の中の人を演じてるんですが、どっちもすごく濃密で。漫画家の時は水木さんご本人をコピーしつつも、うまくデフォルメしてあって。戦時中の水木さんは、ほんとに水木漫画から抜け出したみたいでした。あの丸眼鏡姿!で、香川さんが両方演じたことで、戦争体験につき動かされて漫画を書くという部分に説得力があったし。そんな体験したら、一種、風変わりな人にもなっちゃうよなあと思えました。それに役者としての技や、役の気持ちのつかみ方で、見せてくれてる感じで。いかにも熱演!みたいな感じより、かえって戦争に対する気持ちがにじみ出る感じでした。やっぱ、すげえな香川さん。んで、その周りを取り囲む役者さんたちも、ことごとくよくて。漫画家のパートでは、地味な奥さん役でしたけど、田畑智子ちゃんがよかったな。水木さんとの会話のテンポ、息が合っておもろかった。あと同じ部隊の人たちも、塩見三省、嶋田久作、石橋蓮司、神戸浩、山本龍二、瑳川哲朗などなど、ことごとくしょっぱい顔の人ばかりで、水木漫画感ビンビン。塩見さんが部下をビンタしまくる上官役なんだけど、むちゃ不条理なんだよね。でも、実は部下思いだったりもして。なんたる矛盾。で、そのビンタ上官の塩見さんが亡霊で現れて、水木さんに向かって「100まで生きろ」って言って、その後、今、現在の長生きしてる水木さんのスチールが流れるんだけど、この流れのうまさ、意味の重さにゾクッとさせられたし、ちょっとホッとした。そして、一番、不条理なのは、このエピ。いったん玉砕の命令を受けつつ、水木さんの部隊は数十人が生き残っていたんだよね。それはまずいってことで、隊の上部が自決を命じる。せっかく助かった命なのに、軍の都合で虫ケラみたいに扱われる。敵より味方のが恐ろしいなんて。なんたる不条理。やりきれんよ、全くさ。いやあ、戦争って人を狂わせるんだなあ、しかもその狂気にいやおうなく巻き込まれちゃったりするんだなあと、この部分はほんとにギリギリした気持ちで見てた。んで、有起哉のバナナエピ(泣)。戦地でお腹を空かした水木さんと有起哉演じる赤崎は、まだ青いバナナをたくさん見つけ、爆弾で出来た穴に入れ、熟成させようとする。けど、赤崎はそのバナナを食べることなく、敵の銃弾に倒れちゃうんだよねえ。ああ。で、後年の水木さんがたくさんバナナを食べるシーンにつながるの。むちゃ滑稽なのに悲しくてさあ。やられたわ。で、奄美でロケしてた、南国の湿度高そうなジャングル感とか、泥まみれのリアルさよ。あれ見たら、一兵率のどうしようもない辛さ伝わってくるもの。そして爆破場面なんかを中途半端にCG処理とかにせず、水木さんの絵で静かに見せてるのが、かえって戦争の怖さをじわっと感じさせました。で、昔の戦友たちの亡霊が現れたり、鬼太郎&ねずみ男&目玉おやじがアニメになったり、南方の象徴みたいな紅い蝶や花が見えたり。普通のドラマに比べ、ファンタジーな演出が多かったのですが、水木さんの原作ということもあり合っていたと思う。んで、大友良英の音楽が、大げさじゃなくて、お話によりそう感じでよかった。あと南の話なので、ちょっと南の楽器の音を混ぜてあったりしたのも好き。で、戦争なんか関係ないやって人は、ほんと、こういう作品を見たらいいと思う。水木さんが体験したあの不条理さは、いつかあなたが味わう不条理さかもしれないから。これは録画しとけばよかったなあと、ホントに後悔しちょります。NHKさん、ぜひ再放送を! ★『はだしのゲン(後編)』 前編は見逃しました(ネットで感想読むと評判いいっすね)。しかも、後編もながら見だったので、ちゃんとした感想とは言えないんですけどやっぱ書いておきます。いやあ、あの子役たち(小林廉&今井悠貴)すごいなあ。クサくなく、自然にうまいし。どんなひどいことがあっても、たくましく生きてく感じがちゃんとしたし。あの子役たちだけで、すでに説得力あんだよね。あとほんとにヒドイことばっか起きるんだけど、その中にちゃんとユーモアや希望のあるシーンがあるので、見てて辛すぎなかったっす。んで、ドラマでは描けないような描写が多い原作だけど、うまいことアレンジしてたとは思う。でも、その分、ちょっとキレイ事になってる感じもなきにしもあらず。うん、でも、これ見て、なんか考えさせられる人はいるだろうから、それでよし。あと久々に原作を読み直したくなりましたよ。こどもの頃は、とにかく怖くてガーン!って感じでやっと読んでたんですが、今読むともっとちゃんと読めるかしら。成宮君が、ピカドンにやられて、全てを諦めきってる包帯男で出てました。表現できなくなったことへの絶望的な哀しみから、もう1度、絵筆を取ろうっていう決意まで、すごい短い時間で心情の変化を演じなきゃいけない難しい役。けど、成宮君、すごく印象的な演技でよかった。とくに絶望してキレてる演技は、鬼気せまる感じでした。それに、なんだか、成宮君自身の美意識ともうまく重なる感じの役で、ナイス・キャスティングざんした。でも、あの最後の成宮君が描いたって設定の絵はどうなんかなあ…。なんだか久々に劇中の絵の落としどころって難しいなあと思いました(とはいえ華麗なる一族のあの肖像画より100万倍マシな絵でしたが…)。んで、このSPドラマのシリーズ、主題歌が『千の風になって』みたいですが、なんにでも合う訳じゃないのになあ。特に『はだしのゲン』にはかなり合ってなかったっす。 ★『ゾウのハナ子』 戦時中に動物たちを殺さなくちゃいけなかった上野動物園での話と、井の頭公園で1匹だけで育てられた不幸な象の話と、2つのストーリーが描かれてました。ドラマ自体は、史実をなぞってるだけって感じで、正直そんなにはグッときませんでした。が!もうね、ゾウが神演技しちょりまして。頭がよくて毒入りのエサを食べない象たちを、飢えさせて殺そうとするんだけど。ふらふらなのにエサをもらうために芸して見せるんだよねえ。もうね涙ダーですわ。象の演技に泣かされました。あと子象がむちゃかわいかった。飼育員役の一輝が散歩させるシーンとかキューンですよ。タイでロケしたみたいなんですが、あの象たちだけでちょっと見る価値あったな(動物とこどもに弱い私)。最初のストーリーの主人公は反町さん。で、その後輩が一輝で、後半の主人公になる感じ。一輝ったらいつもの色気や妖しさを一切封印。自分の人生をただただ象に捧げてしまったような、実直な飼育員を演じてましたよ。あと飼育員仲間が、小市さん、平山広行君、六平さん、甲本さんなんかだったのはよかった。
by lapin-waka
| 2007-08-15 00:31
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