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お問い合わせは Lapinまで。 発行/管理:Miette 著者 三橋和賀子 無断転載、複製は禁止します。 The ban on unapproved reproduction |
*ネタばれしています。
チャーミングな作品でした。人間模様というか犬模様が、うまく描かれていて。不必要なキャラがいない群像劇で(私のツボだ)。せつなさと、コミカルな部分のバランスがよくて。誰が見ても傑作、とかではたぶんないけど私は好きな作品でした。 ビショップさんこと村田充さん目当てで行ったのだ。正直、中身はあんま期待してなかった。たぶん充さんが出てなければ、ストーリー的にも(犬を人間が演じる…と言われても…)、スタッフ的にも(よく知らない方たちでしたので)、チラシのデザイン的にも(どうもピピッとこず)、私のアンテナの範囲外の作品だろうな、という感じで。だけど、見に行ってみたら、ベタだけどよく出来ていて。役者目当てのオタな気持ちで行ったのに、作品自体が自分的に当たりだと、うれしいもんすな。ジャケ買いしたら音も案外よかった、みたいな時の気持ちに近いな、これ(わかりにくい例えですんません)。 お話の舞台は、とある港町。古いボス犬と、その地位を狙う若い犬が反目しあっている。で、いったんは古いボス犬が勝つんだけど、何年か後にその若い犬が舞い戻って来ることから話がうねってく。この主軸に犬が抱えるいろんな問題がちりばめられていく。飼い犬とノラ犬の格差。こどもが生める犬と生めない犬。非情な繁殖方法。純血種と雑種の溝。飼い主の没落。いなくなった飼い主への追慕。敵対するグループの犬とのロミジュリ的な恋。誰にでも服従してしまうことへの悩みetc.…。基本のお話の作り方はベタっちゃあ、かなりベタ。でも、そのベタさがこの舞台にはフィットしてたな。 あとメインの犬たちは、キャラの性格や行動が1面的じゃないのもよかった。例えば、敵対する若いボス。小物臭漂う憎まれ役なんですが、反面、人情家で捨て犬を育ててあげていたりする。逆に大ボスは貫禄があって筋が通ってるようで、女に関してはズルい行動に出るとか。そういうのがうまく組み合わされていて、物語がふくらみを持っていたと思う。 で、出てくるのは犬だけで、人間が犬を演じる。犬らしい動きはたまにちょっとする位で、基本、演技は人間な感じ。だからこそ、犬たちの哀しみや喜びが、どっか人間と共通するんだなあって感じで、ついつい感情移入しちまいました。まあ、犬の不幸はたいてい人間の都合のせいだったりするので、そこがまた皮肉な感じでもあるんだけど。ちなみに衣装は、皆しっぽだけは付けてて、服は犬種に似せるというよりはそのキャラに寄せるという感じでした(ex.古いボス犬は着物、戦闘的なボルゾイはアーミー調など)。 この作品は、Wキャスト制で。私が見たのは、ヒロインのプードル・メンフィスが秋山莉奈ちゃん(アギトの真魚、電王のナオミ)、彼女が恋するボクサー犬・ブルースを村田充さん(響鬼の童子、キバのビショップ)のチーム。ちなみ別チームのメンフィスは、芳賀優利亜ちゃん(555の真理、キバの新クイーン)。なんて平成ライダーなメインキャスw。 お目当ての充さんのブルース。ほんとにステキでした。哀しみを背負ってる分、強くて、やさしくて。余計なこと言わないのもまたよしで。さらに、動きのキレイさったら。見せ方が、ひとりだけ意識レベルで違う感じでした(アクション経験者だし、ダンサーでもあるしな)。だから、ほんのちょっとだけあるアクションが映える、映える。もっとアクション見てえ、って感じでした。長身にロングコートな衣装もぴったしで。メンフィスじゃなくても、ありゃほれるね。んで、前回の夏の舞台でも思ったのですが、充さんの受けの芝居が好きだ。自分がセリフない時の舞台での居方とか、表情がいいのよね。その場面のメインの人の補助線になりつつ、でもやり過ぎないさじ加減で。また舞台やって欲しいなり。 ヒロインの莉奈ちゃんは、すげえかわいかった。まさに愛玩犬っぽい。でも、耳に奇形があるせいで飼い主にも母犬にもやっかい者扱いされてて。コンプレックスがあって、ブルースに思いをなかなか告げられなかったり。だまされて避妊手術されて、こどもが生めなくなったり。明るさや強さと共に、陰の部分があるキャラで。莉奈ちゃんは、そのせつなさをうまく表現してたと思う。周りに莉奈ちゃんで泣いてる人がちらほらいたよ。 他の役者さんたちも、それぞれの犬がぴったりはまっていて、よい座組みでした。 小バコだったせいか、終演後、役者さんたちがお見送りしてくれたのもうれしかった。莉奈ちゃん、舞台で見てる印象よりずっと小柄で、超かわええ。電王好きとしては、至近距離にナオミちゃんがあ…という感じでしたw。充さんは、言わずもがなでかっちょよかったです。でも、せっかくのチャンスなのに声がかけられないチキンな私w。 あ、残念だった点がいくつか。まず、もともと舞台が低い上、平坦な床にパイプ椅子だったので、役者さんが低い姿勢になったお芝居が見づらかったこと(ちなみに座席は4列目センター)。また、そういう低い位置のシーンに限って、かなり大事なシーンで役者さんが熱演っぽくて。見えない~って気持ち高まるw。でもこれって、セットや演出を工夫するとか、椅子を互い違いに並べるとか、高さが違う椅子を使うとか、ちょっとした工夫で解決できそうなことなんで、もったいないと思った。あと、セクシーな美犬が引っ越してきて、男子たちが気をひくためにこぞってお笑いネタを見せるシーンが、超~寒かった。ネタのクオリティ低し。みんなスベりまくるという設定はいえ、ひどかった。ああいうシーン、別に入れなくても成り立つのになあ。台本で書いたというよりは、役者さんが考えたネタなんかな。とにかく、あそこでちょっと気持ちが途切れた。 んで、これは舞台そのものには関係ないお話。基本グチなんで、すっとばしてください。私の真後の列の方々が、脇役で出てる若い俳優さんのお友だちばっかだったみたいで。その人が出てくる度に、なんか話したり、変に高笑いしたりしてて、気になりました。トドメに、カーテンコールで莉奈ちゃんがひとりひとりの役者さんを紹介してたんだけど、女の子が紹介されるたびに「あの子かわいくね?」「あの子、俺、まじタイプ」とか話してたの。ア~ホ~か~。さらに、千秋楽だったんで、莉奈ちゃんや充さんが、涙をこらえながら挨拶してる最中も、べちゃべちゃおしゃべり。素敵なカーテンコールを見てグッときてる気持ちをすっかり台無しにされて、軽く殺意w。まあ、観劇慣れしてないんだろうし、友だちが舞台に出てるのが物珍しかったのだろう。が、舞台は自宅で見ているテレビじゃないのよ。私語厳禁!普通にマナー守れる人なら、周りの様子で察知すると思うんだけどな。んで、話してたのは友だちで、その役者さん本人に罪はないのは重々わかってる。だけど、もはや、その役者さんへの印象もすっかり悪くなっちゃったわよ。 ああ、ついグダグダ文句を書きましたが、再演あったら見たい位好きだったんですよ。いや、マジで。あとタイミングが合わなかったけど、もう1チームも見たかったな。同じ脚本と同じ演出家さんでもキャストが違うと、どうなるか興味あるから。
by lapin-waka
| 2009-03-10 10:28
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