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お問い合わせは Lapinまで。 発行/管理:Miette 著者 三橋和賀子 無断転載、複製は禁止します。 The ban on unapproved reproduction |
*ネタばれしてます。
バンドブームを中心に描いた大槻ケンヂさんの自伝的な作品が原作で(たぶん昔読んだような…)、ニッシーこと西島隆弘君と相葉っちこと相葉弘樹君が出てる…ほんとこれ位の前知識で(我ながらひどいな)、あんま期待せず見に行ったら、今年見たニッシーの舞台*1の中では、なにげにいちばん好きでした。マジでもう少し上演期間が長かったら、タイミング合わせて、もう1回位見たかもw(5日間8公演しかなかった)。 ストーリーはこんな感じ。ニッシーは暴君少女wという、いまひとつパッとしないバンドのボーカリスト。なんか表現はしたいけど、実は歌いたいことなんかなんにもなくて、もがいている。だけど、ミューズ的存在のコマコと出会ったことで、音楽的なアイデンティィを確立。バンドブームの大波に乗り、暴君少女は一躍、人気バンドに。だが、やがてバンドブームは去り、そして…みたいなお話。 最初はなんかちょっとこっぱずかしいような気がしながら見てました。私は当時、バンドブームのはじっこでライブ行きまくってた口なので。当時の空気感を知ってるだけに、かえってあちゃあな気分で。でも、空っぽな自分にもがき苦しんでるニッシー→コマコの言葉で覚醒→『高木ブー伝説』誕生!つー流れのとこで、この作品にはまり始めました。ちょっと話はズレるんですが、そういえば映画『デトロイトメタルシティ』で、社長の松雪さんにヒドいことされる→その上、好意を抱いているローサちゃんに誤解される→クラウザーさん覚醒→『恨みはらさでおくべきか』誕生!という展開のとこがめためた好きだったな、と。どうやら私は、お話の流れが曲の内容にちゃんとうまくつながって、しかも編集(演出)のテンポよいのが好きみたいなんすわ。なんで、→『高木ブー伝説』誕生シーンもツボったんですね。 あとですね、ニッシーの歌い方が、かなりちゃんと大槻ケンヂさん寄りになってて。ニッシー版『高木ブー伝説』、案外、悪くなくて。おばちゃん、あら、びっくり。いやあ、アイドル枠とはいえ、本職の歌手の力をなめたらあかんね。んで、劇中、何度かニッシーやコマコ役のItscoちゃんが歌うシーンがあるのですが。その曲のチョイスが、テーマ曲になってる『リンダリンダ』をはじめ、筋少の曲やら、なぜか『パラダイス銀河』wやら、自分にはなじみの曲が多かったのも、この作品に好感持った理由かも*2。 お話は、バンドブームの頃、そしてうらぶれたコンビニ店員な中年の頃が交差する感じで進んでく。中年になったニッシー(津田健次郎さん)が、語り部的役割を果たす感じ。最初は、その構造がちょっとかったるかった。ですが、お話が進むにつれ、お互いにうまいこと補助線になってる感じで、だんだん効いてくる。過去ニッシーと中年ニッシーが交差するラストの辺りとかカタルシスあったわ。 オタ向け作品なんだろうけど、なんだか小劇場ノリつーか、この空気感はなんかなじみあるわあと感じながら見てたら、作・演出は、ナイロン100%やブルドッキングヘッドロックの喜安浩平さんでした。そりゃ、なじみあるさあね。ちょっとしたことが繰り返される内に、笑いや驚きになるとこ、うまかった。例えば、殴りクセのあるベーシストとか、もう最後の辺りはキターッ!!な感じで楽しみだったですもん。 でも80年代コネタとか、笑いの部分がちと作り手の自己満っぽくて…。10~20代中心のお客さんに、マンダムとか、80年代アイドルネタとか…。いや別にいいんすけどね。私は嫌いじゃないけど。でもやはり大抵の若い子は、ぽかん気味な訳ですよ。大筋が悪くないから、その瞬間、客席が冷えるのもったいないっつーか、な気がしました。あと、せっかくバンドがモチーフなんで、ちょっとでいいから客席巻き込む演出あったらいいのにな、と思ったりしました。例えば、ライブシーンは手拍子OKですよとか。ここで歓声あげてくださいとか。やるポイントのアナウンスを上手にしたら、ありだと思うんだけどな(そう言えば『SAMURAI7』で森山栄治さんが超うまかった)。ま、単に、せっかくノリのいい曲やってんのに、客席はおとなしく見てて、歓声はSEだけってのが、なんかライブ好きとしては座りが悪かっただけなんすけどねw。でも、例えば相葉っちの初登場シーンとか、お客さんが役名でキャーキャー騒いだら、盛り上がりそうでした。 とかブーたれつつも、バンドブーム周りのコネタはこっそり楽しませていただきました。例えば、初めてデカいイベントに暴君少女が出た時、「楽屋でBUCK-TICKに会っちゃった!」とか、「あの髪、どうやって立ててんのかなあ?」みたいに、メンバーが話してるのとか。あの頃のバンド好きならリアルに言ってそうだし(ところでダイエースプレーとかいまでもあんのかな)。あと暴君少女になにかとちょっかい出すやな感じのバンドって、服装からいってビートパンク系(死語w)かしらとか。このマネージャーのモデルって、たぶんあの伝説の人だろうなあとか。バンドがダメになってく時のゴタゴタ加減とか、結構リアルだよなあとか。この手のグルーピーの子、あの当時はホントにいたよなあとか。なんだか、いろいろ、懐かしいやら、笑えるやら、こっぱずかしいやら、でした。 役者さんは皆よかった。ニッシーは、筋少時代の大槻ケンヂさんを反映したような役。かなり出づっぱりで、歌もあるし、ほんと主役!って感じでした。明るい部分はもともとの持ち味で前からいいんだけど、この舞台では悩んでる陰の部分もうまく伝わってきた。バンドブームの話ではあるけど、音楽活動してるニッシーには気持ち的に重なる部分もあったのかしらん、とか思ったりして。んで歌や動きはほんと危なげなくて、魅力的であれは見る側の気持ちをあげるね。コマコを演じたItscoちゃんは本業はシンガーで初舞台。パンクっぽい衣装が似合ってて、かわいかったなあ。またコマコがさあ、バンドマンの夢みたいなキャラなのよね。要所、要所でちゃんと「キミ(←重要)なら、大丈夫だよ」って言ってくれるようなさ。くはっ。映画『アイデン&ティティ』で麻生久美子さんが演じたような役つったら通じるかしら。相葉っちは暴君少女より先にバカ売れしてるバンドのボーカリスト役。思ったよりは出番ないのですが、その分、飛び道具的なキャラだったなあ。出る度においしいとこをさらってく感じw。衣装も「ロックの王子様」って感じ。細身のデザインで、ラメラメでキラキラしてて、ファーがあしらってあって、とどめにマントw。あれ*3を着こなせるのは、相葉っちが王子様体型だからだよなあ。ブーム当時ではモデルが見当たらないのですが、時期はズレてるけど中川勝彦さん(しょこたん父)辺りににイメージ近い役なのかも。中年ニッシーを演じた津田健次郎さんは、舞台をピシッと引き締めてる感じでした。んで、最初はほんとさえないんだけど、話の流れにつれ、だんだんかっこよく見えてくんですよね。役者やね。後の席の若い子ちゃんたちが終演後、「あの人、かっこよくない?」とか話してましたもん。あと、ニッシーとItscoちゃん以外の役者さんは、ひとりでちょい役をたくさんやってて(さすがに相葉っちは少な目だったけど)、すごかった。またそれがいちいち濃ゆい演技で、舞台のおもろさを増幅してたと思う。ダブルブッキングの黒田さん演じる渋谷系らしき事務所の後輩とか、超キョーレツだったな。 あと、この作品がいいなと思ったのは、特別な話のようでいて、実は誰でも思い当たるような話になってること。若い子は「バンド」ってとこを、自分が目指すなにか別なものに置き換えたら、話が身近に感じるだろうし。んで、私みたいなチューネンは、中年ニッシーがまた立ちあがるのにグッとくるしな。 ところで、ニッシー&相葉っち&津田さん&Itscoちゃんのアフタートーク付きの回を見たのですが、短い時間だったけど楽しかったっす。めためたチームワークよさげでしたよ。音響の人まで、話につっこむ感じの音入れてたしw。あとニッシーがちゃんと座長してたなあ。稽古の半分位から参加したんで、仲良くなるために飲み会を提案したとか。初舞台のItscoちゃんが、よくニッシーにアドバイスしてもらったって感謝してたし。アフタートークもなにげに仕切ってたし。お芝居も割に好みだったし、さらにちょっとええもん見られたわあと、オトク感ありました。 『リンダリンダラバーソール』 原作:大槻ケンヂ 脚本・演出:喜安浩平 出演:西島隆弘(AAA)、相葉弘樹、津田健次郎、Itsco、馬場泰範、中西広和、仗桐安、柳澤貴彦、黒田俊幸(ダブルブッキング)、平野麻美、長谷川桃、深澤千有紀 *1:『ハロルドとモード』、『ココロノカケラ』、んでこの『リンダリンダラバーソール』と、全クリアw。でもいまだにAAAのライブは見たことないw。 *2:今年、ある作品で自分が興味を持てない歌ばっか歌う舞台に懲りたものでw。 *3:ビジュボの速報レポに衣装の写真ありましたよ。
by lapin-waka
| 2008-12-09 01:00
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